人とかかわる私を探求する
一般社団法人日本体験学習研究所(JIEL:ジャイエル)では、グループダイナミックスの創始者と言われるK.レヴィンと研究仲間たちにより、1946年に創始・開発された「ラボラトリー方式の体験学習」を核として、人間関係のありようを探求するための公開講座や研究会などを開催しています。
日常生活の中では、私たちは日々の暮らしの中で慌ただしく生活しており、自分自身をふりかえったり、自分の人とのかかわりを考えてみる時間が結構少ないのではないでしょうか。行き詰まったり、人間関係に悩んだり、また自分自身が息苦しく感じる場面などに出くわしたときに、ハタとして「自分って何なのかな?」「自分の中に生まれている気持ちって?」「自分の思いをどのように伝えればいいのかな?」などと自分の人とのかかわりに思いを巡らせはじめます。
そうしたときに、人とかかわる自分をふりかえり、自分のありようを探求するプログラムとして、JIELではいくつかのプログラムを準備しています。
特に、他者との関係の中で、自分も大切に、また相手も大切にするかかわりを実現するための考え方やスキルの提供、また自分の気持ちに気づきその気持ちを大切にして他者とかかわるトレーニングの可能性など、自分を見つめ、自分を拓くための講座が下記の講座です。
ご関心をもたれた講座からご参加ください。
以下の講座をおすすめします
この講座は、2日間でコンパクトにラボラトリー方式の体験学習を集中的に学ぶことができるプログラムで構成されています。初日は「コミュニケーションプロセスに学ぶ」、二日目は「グループプロセスに学ぶ」といった内容です。また、この講座は、全国各地で開催をしていますので、参加しやすい日程と場所の講座からお選びいただけます。
※参考テキスト:「プロセス・エデュケーション」津村俊充著(金子書房)
この講座は、12のテーマごとにラボラトリー方式の体験学習の基礎体験ができるように工夫されています。ラボラトリー方式の体験学習を実際に体験しながらも、体験学習を実施する際のファシリテーションのヒントも提供しています。関心のあるテーマから選択をされてご参加ください。12講制覇を楽しみにしてくださっている参加者もお見えです。
※参考テキスト:「実践人間関係づくりファシリテーション」津村・星野監修(金子書房)
Tグループ(人間関係トレーニング)講座
Tグループは、狭義には8人ぐらいのメンバーとTグループファシリテーター(トレーナー)で構成された話題も手続きも特に決まっていなく、グループメンバーの相互作用を通して活動を行うTグループセッションのことを指します。広義には、複数のTグループとトレーナースタッフ、運営スタッフなどを含めた合宿形式のすべてのプログラムのデザインと運営をTグループと呼ぶことがあります。このようなTグループの活動を通して、グループの中で自分を生かし他者共に生きることができるかを探求することが、チームづくり、組織づくりの基本的かつ重要な視点を参加者一人ひとりがもつことが可能になるのです。
共感でつながるアサーション~感情とニーズに寄り添う自己表現~
この講座ではアサーション(自己表現)の方法として、マーシャル・B・ローゼンバーグ博士によるNVC(Nonviolent Communication)の考え方を学び、グループでの演習を通じて自分や他者の感情に注目し、その背景にあるお互いが必要とするもの(ニーズ)を尊重し合えるような問いかけや応答、語りを試みます。
感情に寄り添い、必要としていること(ニーズ)に気づいたときに人はつながりを実感できます。自分とつながり、他者ともつながるための表現を体験から学び合います。
G.ウェインシュタインが考案した「セルフサイエンス~自己のための教育~」の教育プログラムをベースに、自分自身の日常の人間関係をふりかえり、自分の体験を言葉で語ることを試みます。そのトレーニングの中で、自分にとって深いなパターンを発見し、そのパターンがもつ機能(目的)を探求したり、逆にそのパターンによって失っている権利を回復するワークをしながら、自分自身を大切にする信念を新しく創り出し、新しく人とかかわることに挑戦するプログラムです。