あなたはどう過ごされましたか?
ゴールデンウィークに自宅でテレビを見ていると、豪華客船で日本を訪れた外国人にインタビューしている場面があった。「2ヵ月しか休めないから…」というセリフにいいなあ…とため息。
海外への長旅とは比較にならないが、一度行ってみたかった砺波のチューリップフェアに行ってみた。色や形さまざまなチューリップが目に鮮やかだったが、予想外だったのは砺波平野の景観。ちょうど水田には水が張られ、水田のすぐそばにそれぞれの家が点在している。なんだかとてもゆったりした風景にとても心癒される気がして、飽きずに車窓から眺めていた。
改めて砺波市のホームページを見てみる。もともと砺波平野は荘川の作った扇状地で、容易に水を引くことができたこと、自分の家の周りにあると田の手入れや水の管理がしやすかったことから田のすぐそばに家があるようだ。また「かいにょ」と呼ばれる、農家を取り巻く屋敷林を植えることで、夏の暑さや冬の風雪を防いだり、落ち葉や小枝を燃料とするなど、先人の知恵をいかした家構えが作られてきた。平野一面に緑豊かな「かいにょ」に囲まれた家々が碁石を散りばめたように点在する村を敷居集落と言うそうだ。
さらにホームページを見ていく。加賀藩が行った、それぞれの耕作地の持高を変えずにくじで交換する田地割(でんちわり)制度によって耕作田がばらばらになっても、お互いに替田をし自分の屋敷の周辺に耕地を集める工夫をしてきたそうだ。加賀藩は「加賀百万石」とも言われる。砺波郡はその4分の1にあたる25万石を生産していたと言う。
普段の生活と離れて旅をすると、何気ない景色からその土地や人々が重ねてきた歴史や生活の一端に触れることができる。脈々と変わらずに受け継がれていること、そのゆったりした時の流れにも思いを馳せることができる。今年は、最短で5連休、最長で16連休のゴールデンウィーク。大型連休と呼ばれるが、諸外国と比べたら「大型」と言うにはまだまだ。もっと長期の休暇が気兼ねなく取れるようになったらなぁ…。