お別れのときのために

今年度が始まり1か月半。ようやく新しく出会った人々との関係も仕事の中身も、ぼちぼち落ち着いてきたところです。ゴールデンウィークを挟んで、今年度が本格的に動き出した感じもします。しかし、落ち着いてみると、昨年度末にお別れした人のことが気になりだしました。私はちゃんとお別れができていなかった…と。
急に職場を離れた人がいました。なぜ退職するのか一切理由も告げず、もっと言えば退職するということさえご本人からは聞いていません。気づかないうちに、私はその人に何か気に障ることを言ったりやったりしたのかなと思い、心がざわざわしました。結局、さよならの言葉の代わりにクッキーの箱1つを残して、その人は去っていきました。何年も一緒に仕事をしたのにこんな別れ方があるのか!と腹が立ちました。
今思えば私ができたことはたくさんあるのです。退職の理由を問うこと、感謝の気持ちを伝えること、これからの関係をつなぐこと…本当にできたことがあったのです。私は怒りの感情に包まれて、その人と向き合うことをやめていました。今となれば後悔しかありません。
いつどういう形でお別れがやってくるかわかりません。その人との関係が浅かろうが深かろうが、必ずお別れのときはやってきます。その時にわたしはしっかりお別れができるように、心のどこかでいつも覚悟していなければいけないと思います。