JIEL ANNUAL REPORT 2020 創刊号

2020年11月。小誌「体験学習実践研究」が新しくなって、デジタルジャーナル(PDF版)で公開されることになりました。
創刊号です。コロナ禍にあって、JIELの研究員が取り組んだオンライン化(Zoom利用)について特別企画テーマで掲載しています。
また、研究員の活動報告が満載です。ご笑覧いただけますと幸いです。
デジタル実践報告(PDF版)を見る

|論文等抜粋記事 「 Tグループの発達過程に関する研究(II)」南山短期大学紀要第11号、1983

本研究の目的は,Bradfordの学習動機の測定とその推移,Gibbの懸念の 測定とその推移,学習動機と懸念の関連性及び魅力の規定因の4点を検討する ことであった。 その結果は次のようにまとめることができる。 (1)Bradfordの学習動機については,使用した尺度のうち項目5「個人個人が自分だけの意見を強くおしだす」を除いて,篠原(1974)の結果と同様に3つの動機が高い信頼性で測定されることが見い出された。なお,項目5は学生の特徴として解釈された。3つの動機は,自我防衛の動機→グループ形成の動機 →相互啓発の動機に至るとするBradfordの発達過程の仮説を支持する結果が得られた。 (2)Gibbの懸念については,前回の研究(1981)と同様に,4つの懸念の測定は高い信頼性をもつことが明らかにされた。懸念の推移は,Gibbの発達過 程の仮説とは異なり,社会的統制懸念→目標形成懸念→データの流動的表出懸 念→受容懸念の順で低減していくと考察した。 (3)自我防衛の動機は受容懸念と,グループ形成の動機は目標形成懸念および社会的統制懸念と,相互啓発の動機は4つの懸念すべてと深い関連のあるこ とが見い出された。 (4)魅力の規定因としては,重回帰分析によって検討した結果,相互啓発の 動機にウェイトが大きく,次いで目標形成懸念と関連していることが明らかになった。

|論文等抜粋記事 「Tグループの発達過程に関する研究」南山短期大学紀要第9号、1981

Gibbの仮説にもとずくTグループの発達過程を検討するために懸念測定尺度を作り学生のTグループで実施した。結果は,Tグループの発達とともに 4つの懸念が低減することが確認された。同時にTグループの発達過程に3つ のタイプがあることが確認され、その特徴が検討された。尺度の再分析の結果から,学生が学習の場に臨む時に特有の懸念(コミットメントと行動化)のあることを発見し,その考察を行なった。

改訂新版 プロセス・エデュケーション 学びを支援するファシリテーションの理論と実際[NEW]

津村 俊充 著
B5版並製 296頁
本体2,900円+税(予価)
2019年7月26日(発刊予定)
ISBN:9784760832743

組織・企業内の教育や組織開発に関わるコンサルタント、学校教育現場の教員、看護・医療・福祉などの領域の教育担当者をはじめリーダー、キャリアコンサルタントやカウンセラーの方々が、一人ひとりのコミュニケーション力やファシリテーション力、リーダーシップ力、など幅広く人と人とがかかわり学び合い、成長し合う関係づくりの場づくりのための基本的なファシリテーションの理論と実際を詳解した書籍です。 改訂新版になり、体験学習の循環過程やグループプロセスの氷山図の理解のための詳述を行っています。その他、グループワークの誕生からTグループの具体的な実際まで、またさまざまな体験学習のための教材とその薦め方などのヒントが満載の一冊です。

「つんつんのミニレクチャー」DVD全4巻

企画・著作・出演 津村 俊充(JIEL 代表理事・所長)
撮影・制作 津村 勇一郎(ツムラオフィス)
定   価 全4 巻セット 下記価格表参照
発   行 2017 年1 月1 日

 ラボラトリー方式の体験学習に関わる基本的な考え方を、4つのジャンル『ラボラトリー教育基礎編』、『コミュニケーションとグループ編』、『ファシリテーター編』、『Tグループ編』に分け、計32 本の動画にまとめました。  ラボラトリー方式の体験学習を用いた「人間関係づくりファシリテーション」の実践を行われている方、さまざまな領域の教育や組織開発に関わる方は必携です。

体験学習実践研究 Vol.18

提言論文として「体験学習の循環過程の再考と介入の視点」を描きました。また、小誌初めての掲載になりますインベントリー論文(邦訳)として「チームの指向性と行動のインベントリー(TOBI)〜チームを診断する上でのチームの価値とスキルの視点から〜」も掲載しています。その他研究員を中心に、2018年度の公開講座での学びがまとめられて報告されている記事が多くあるのも今回の特徴です。

|論文等抜粋記事 「私の体験学習をふりかえる」南山大学人間関係研究センター紀要第15号

 昨年2015年12月5日に南山大学人間関係研究センター主催で開催された「私の体験学習をふりかえる」の対談が記事になりました。登壇者は、星野欣生先生とグラバア俊子先生と私の3人でした。思い思いに、ラボラトリー体験学習との出会い、そして南山短期大学での新しい教育の試みのおもしろ話、苦労話をさせていただきました。 ご関心をお持ちの方は、ご笑覧ください。

たのしいグループワーク

「今の子どもたちが抱える課題や問題点は、集団の中で解決できるものが多い」という点に注目し、集団活動の実践としてのグループワークを取り上げる。説明・課題・ふりかえり・まとめの流れで構成。

大阪グループワーク研究会 【編著】
出版社:遊戯社
発売日:2004年07月
ISBN:9784896593136
税込価格: 3,024円

協力すれば何かが変わる  続・学校グループワーク・トレーニング

学校での児童生徒の生活には、たくさんのグループ活動がある。グループで活動するとき、具体的にどのようにすることが仲良く協力することかを体験的に学ぶプログラム。前著への質問に答える続巻。

坂野公信 監修
日本学校GWT研究会 著
B5上製/160頁
定価:3456円
発行年:1994年

学校グループワーク・トレーニング4〜もっと知りたいな,あなたのこと,わたしのこと

遊戯社から刊行されていた大好評シリーズを、図書文化から再版。 体験を通じて「協力するよさ」「他者のよさ」「自分のよさ」に気づくことで、豊かな人間関係を築き、自ら変容していく能力をはぐくむ。

日本学校GWT研究会 編著
B5上製/146頁
定価:3024円
発行年:2014年

2006 クリエイティブ・ヒューマン・リレーションズ CHR(Creative Human Relations) 全8巻 プレスタイム

高等教育・企業内教育・生涯学習などの教育において、体験学習を用いた人間尊重の教育実践を行うための教育理念と教育実践の基本的な考え方を記している。 特に、この第・巻は体験学習の歴史的概要から体験学習の基礎的研究及び教育実践の具体的な示唆まで含まれている。

星野欣生・津村俊充(共著)
B5判 ハンディータイプ
定価(株)プレスタイムにお問い合わせください

体験学習実践研究 Vol.17

2018年8月にReddy, W. B. 著の「InterventionSkills:GPC」が、JIEL研究員の活動の一環として翻訳が刊行されます。翻訳本の出版を記念して、「グループプロセス」に関わる提言論文を特集しました。いずれも、グループワークを通して、自他の理解、グループダイナミックスの理解を深めるための貴重な知識となるのではないかと考えています。ぜひ、一冊お求めいただけますと幸いです。