賑やかな暮らし

 今まで、海外にいた娘が名古屋に戻ってきて、義母と二人暮らしの生活から三人の生活になりとても賑やかになりました。
何しろ義母の張り切りようが半端ないのです。「今日は何が食べたいの」から始まり、仕事で忙しい私にかわり、出かけていく服のコーディネートから病院の付き添いなど、今まで私がやってきたことを随分娘が楽しそうにやってくれるのでとても助かっています。一人家族が増えるとこんなにも家が明るくなり、賑やかな暮らしになることを実感しています。
 2年前、娘が海外に旅立つときは随分寂しい思いをしました。今は、メールや電話でやり取りすることは簡単にできますが、直接顔をみて話す、声を聴くことができないのは切ないものでした。でも、それが今はできるようになり笑い声を増えています。そして何気なく気を使ってくれる人が増えることが、こんなにも心地良くいられて嬉しいと思う毎日です。
 しかし、ずっと一緒にいるとそんな幸せな時間が見えなくなり、以前はできないところばかり目についてガミガミ小言ばかり言っていました。昔は、よくケンカもしましたし、一方的に叱ることが多かったのだと思います。その時は、なかなかいいところに目がいかずに娘のことを思い必死になってあれやこれや注意をしていましたが、娘の立場になって考えたことなどなかったように思います。とにかく母親の私の思いを伝えることばかりでした。最近、「前は良く怒ってばかりいたよね」と言いながら昔のエピソードを笑いながらよく話しています。
 時が経ち、お互いに昔のことを語れるような時間が持てるようになりました。