感情の爆発

 先日、職場で朝の仕事始まりの時に突然「こんなにたくさんの仕事はできない!!」と叫び、「ひどすぎる。できない」と言った人がいました。その人が怒るのも分からないでもない仕事量でした。

 このところ、新人さんが職場に配属されて、ペアで仕事をしながら指導も行いつつ、自分の仕事をする状況が続いています。また、新人さんとペアにならない人への仕事量も当然過酷なものになっています。

 毎年の恒例のことですが、この時期はややもすると殺伐とした雰囲気になるとがしばしばあります。

 管理職および教育担当の方は、いろいろと試行錯誤しながら人材育成の観点でどのような指導体制をとったらいいのかと毎年工夫しながら指導していますが、現場の状況が厳しくなると上記のような発言も出てきます。

 私が行う研修の中に「感情の取り扱い」として、3つの感情表現方法を学習してもらうのですが、上記の発言は「直接表現」と言い、感情をそのまま爆発させるもので人間関係を破綻させてしまう可能性が高い表現にもなります。

 しかし、その一方でその発言はみんなの注目を浴び、「どうしたの。何がそんなに大変なの」とその人の業務は見直しされました。

 その人が意図して発言したのか不明ですが、結果的には業務の軽減につながり自分の思いは達成されようにみえました。でも、私はみんなとの信頼関係は損なわれたのでないかと感じます。ただ、私には、いいとか悪ではなく絶対できない表現方法であり、いろいろな人の表現方法を見聞きすることで自分との違いを感じられずにはいられない場面でした。