先日、美容院に行き、髪をカットしていただいていた途中、美容師さんに「最近、耳の後ろを怪我しました？」と尋ねられた。耳の後ろが腫れているのか傷でもあるのかと心配になったが、まったく怪我した記憶がなかったので「いえ、ないです」と答えたところ、「じゃ、ストレスですね」と返ってきた。ストレスで耳の後ろになんか影響が出るのか？と、ものすごい疑問と興味がわいてきた。美容師さんの「ひどい人だとざっくり抜けますからね」という言葉でようやく理解ができた。私の右耳の後方に円形脱毛があったのだ！ご丁寧なことにその美容師さんは手鏡を取出し、まずは問題のない左の生え際を見せた上で、右の生え際を見せてくれた。（頼んでもいないのに…）幸いなことに大きさは1円玉くらいで、しかもすでに産毛が生え始めていた。はーよかったと安心すると、だんだんそんな自分がおかしくなってきた。私にハゲができたなんて…。また美容師さんが私の変化に気づいて教えてくれたことに対しても、大切にされていると感じたり、ハゲをつくりながらも頑張って仕事をしている自分に対してもなんだかいとおしく感じたりして。なんだか楽しい気分だった。

楽しい気分を共有したくてこの体験を人に話すと、ハゲができて喜ぶ人はいないと不思議そうに、また、最近忙しいの？とか心配してくれたりもするが、そういうことじゃないんだよなぁ…。自分の思いを人に伝えること、そのまま受け取ってもらうことは本当に難しいなぁと改めて考えさせられた。