第5回体験学習実践研究会「リストラティブサークル」

 「そんなに簡単に人は変わらないよ」と言われたとき、私は「そう思いますか?意外に人って変わるものだと思います。視点を変えたり、考え方が変わったりすると、行動が変わりますから」と答えました。

 

 アサーション・トレーニングやマーシャル・B・ローゼンバーグのNVC(Nonviolent Communication)と出会って、言葉をどのように使うかによって自分の見方が変わり、相手に対する見方やその場で抱く感情にも変化があることを知りました。それは新しい理論や方法を知り理解することで、それまで自分が抱いていた疑問が晴れて、自分が視点を変えれば、自分の見ている世界を変えることができるのだと気づいた瞬間でした。

 

 私にとってアサーションやNVCは、今の自分の考え方やモノの見方に欠かせないものです。とはいえ、攻撃的な言葉や評価的な見方に直面して怒りを覚え、反発して、自分も攻撃的な言葉で反撃し、相手を評価することもあります。「これはスゴイ」と思う理論や方法に出会うと、それが「できる人」と「できない人」に気づく評価的な見方が働き、個人の中にも、対人間にも葛藤が起こります。「できる人」、「できない人」ではなく、正確には「できる場面」、「できない場面」で、誰にでも攻撃的に相手を責めたり、自分を責めたりすることはあるのですが。「できる」を「正しい」、「できない」を「間違っている」と置き換えるとさらにわかりやすいかもしれません。今の社会ではよくあることでしょう。

 

 「できない」と批判・非難が飛んでくる現代のあり方を踏まえて、「誰もが攻撃的になることなく、自分や相手の存在を受け容れられるコミュニケーションの仕組みをみんなでつくっていこう」というのが、本日13:30~ JIELで開催される第5回体験学習実践研究会でご紹介する「リストラティブサークル」です。リストラティブサークル・ジャパンの長田誠司さんに話題提供していただきます。さて、どんな内容になるでしょうか。私も楽しみです。

 

https://jiel.jp/wp2/manabi/manabi01/jissenkekyukai201605/