NVCのフィードバック

 私にとってフィードバックといえば、評価を交えず、自分が見聞きした事実を当人に伝えることであり、判断は本人に任せるというスタンスでした。自分やグループが受けた影響を伝えるときは「私は~と感じました」などと主語を明確にして一般論とは区別することを心がけてきました。

 ところが「NVCのフィードバック」を学び、練習したところ、全然違っていてビックリ! 事実だけを伝えて、判断は当人に任せるというニュートラルなものではなく、NVCのフィードバックは明確に私からあなたへのメッセージなのです。フィードバックをすることで、話し手との間にイキイキしたつながりが生まれるようなメッセージです。今さらながら、NVCの話し方から生まれる世界観に感動したひとときでした。

 感動だけでなく、フィードバック体験を社会構成主義の考え方と照らし合わせてみると、人権や個人の尊重を大切にするアサーションの価値観と、それに加えて人と人との間のつながりを重視するNVCの価値観の違いも鮮やかにわかり、個人的には知的好奇心も触発されました。

 今年12月のJIEL公開講座「共感でつながるアサーション」では、こうした「NVCのフィードバック」もぜひやりたいと思っています。学びやすさに配慮して、今年は昨年より定員を減らしましたので、関心のある方には早めのチェックをお勧めします。
https://jiel.jp/seminar-list/kouza07/12271/