入梅から半夏生のころ

130611つばめ.jpg130702あじさい.jpg130702半夏生.jpg

 つばめが巣をつくると縁起がいい、といわれていますが、巣の下には白い糞が溜まり、そうじがたいへんになるので、巣を壊してしまうこともあるようです。そのせいか、都会では昔ほどつばめが飛び交う様子が見られなくなったような気がします。つばめ受難の時代です。

大学へ向かう途中にあるマンションの壁には、一年中巣が残っています。つばめが子育てを終えても、マンションのオーナーは巣を壊さないので、おそらく昨年にその巣から旅立ったひなが戻ってきて、巣を補強して子育てを始めました。“ラ・メゾン・ド・アップル”ならぬ“ラ・メゾン・ド・つばめ”が毎春建造されます。遠目に見て、今年は4羽のひなが親鳥がえさを運んでくると、いっせいに鳴きわめいていました。その1週間後に通った時には、巣はからになっていたので、ひなはすべて巣立ったでしょう。主をなくした巣は、また来年の春まで空き家状態で、店賃もとれません。

つばめが去ると梅雨がやってきました。とはいうものの、雨が降らない梅雨入り宣言はクリープをいれないコーヒーよりも拍子抜けで、一年のこの時に身体が馴染んでいることが起こらないと、なぜか身体がそれを欲するような気がします。おそらく紫陽花の花もそんなふうに思っているのではないかと思います。紫陽花の願いが届いたのか、宣言からしばらくして雨が降りはしましたが、それほどの降りではありませんでした。一昔前だと、シトシトと降る日が続いたようにも思いますが、環境の変化でしょうか、今は一時にドッと降ることが多くなったような気がします。どちらにしても紫陽花には待望のようで、きれいな花を咲かせました。

そして7月。24節季をもっと細かくした48節季だと今日2日は半夏生です。農家はこの頃までに田植えを終えたほうがいいのだそうです。そして、今日の天候をみて稲作の出来を占うということです。紫陽花からバトンタッチして夏を招き入れる半夏生が、葉の色を白く染めてお目見えです。