突然やってきた介護

私は、夫の義母と同居して、今年で29年目になります。わたしは、仕事が好きで、仕事を続けるために夫の両親との同居を決意しました。実家の母からはどうして同居をするのかとさんざん反対されたことが思い出されます。
 
この29年間の間は、平坦だったわけではありませんが、同居して10年を過ぎた頃から義母が一生懸命に家族を守ってきた姿を見てきて同じ女性として尊敬するようになりました。それは、義母が経験してきた話しを聴き、わたしなら耐えられないと感じることが多かったからです。わたしならさっさと離婚していただろうと思われる状況にもかかわらず家族を守ってきた姿だったのです。
 
わたしは、それまでの嫁姑の確執が徐々に薄れていきました。また、私は、看護師という仕事柄夜勤や研修などで家庭を留守にすることが多くありましたが、義母はそんな私のことを理解してくれて家事全般を引き受けてくれていました。だから、仕事から帰ってくると晩御飯ができている状態で、仕事仲間からは「うらやましいわね」とよく言われたものです。
 
そんな義母が、つい最近私が研修から帰宅すると足を引きずるようになっていました。今まで腰の手術を2回していたこともあり、また、腰が悪化したのかと思いましたが、取りあえず、検査の結果は膝の問題だとわかりホッとしました。しかし、足が不自由なことは今も続いています。このような状態になり改めて義母が家事全般をしてくれていたおかげで、我が家は順調に回っていたことがわかりました。私が、大学院に行けたことも長期の研修に安心していけることも義母の支えは本当に有難かったのです。
 
これからは、少し義母に寄り添っていたいと思っています。でも、私の周りでも介護をしている方が多くいます。そして介護をしながらもこのような研修を続けている方がいます。わたしも自分なりペースで、介護とJIELの活動を考えていきたいと思います。