愛犬「チロル」
我が家には、保護して9年目になる愛犬のチワワがいます。名前は「チロル」といいます。娘がチロルチョコ好き?なのでそのお菓子の名前をもらいました。
チロルは、娘がまだ中学生の時に下校途中で見つけた犬です。友達3人で近所の公園を通ると、トイレの隅で足に怪我をしてブルブル震えているチロルを発見しました。娘たちは何とか保護しようとして抱きかかえようとするのですが、チロルも怪我をして恐怖から噛みついてどうしようもなかったようです。そこで、おじいちゃんに頼み込んでようやく保護できたのでした。
最初は、お互いに慣れなくて世話をするときに何度か噛まれたこともありました。足の怪我は数週間で治りましたが、今も足を触られることは嫌いです。それでも、9年の月日が経ち家族の一員として共に暮らしているといなくてはならない存在になっています。
今年、義父が亡くなった時、亡くなった義父の足元から離れず家から出棺する際にとても悲しい表情だったことは忘れられません。言葉は言わないけれど以心伝心とても言いたいことが伝わるのです。
チロルを見ていると私たち家族をとてもよく観察しています。一人ひとりの行動をよく観察しており、誰がチロルに甘いか、厳しいかなどそれによって家族で使い分けています。
私も、この9年間チロルに支えられてきました。それは、チロルが我が家に来た時には、大学院で修論に悪戦苦闘している時でした。いつもパソコンに向かっているときに私の膝の上で丸くなって、私が寝るまで私と共にいるのか日課になっていました。それから今でも家で資料を作成しているとき、原稿を執筆しているとき、必ず、チロルが私の膝に上にいるのです。膝の上でずーっといると足が痛くなったり、しびれてきたりするのですが、不思議と辛いことも頑張れるのです。
私はもともと犬好きでしたが、チロルを飼ったことで私の中の価値観も大きく変化しました。いろいろな経験が自己概念を大きくすることや培われていく価値観にも大きく影響を及ぼすことがありますが、チロルを通して実感しています。でも、一番大きく変化したのは、義母だと思います。
犬嫌いだった義母は、今や孫のような存在になっており、第一にチロルのことが優先されます。私が夜勤でいない時も一緒に寝てくれるのは義母であり、家族が少なった我が家で笑いと癒しを与えてくれているチロルに感謝している毎日です。