大人になると、学びたくなる!?

 「大人になると、なんで勉強したくなるんでしょうね。学生時代は、面倒だなー、単位が取れたらいいやとしか思わなかったのに。それに昔は、京都の寺とか全く興味なかったのに、最近は面白いと思います。」この間、若手社員と話していたときの会話。
なんでだろう?大人になるともっと勉強しておけばよかったとか、今まで興味がなかったことも面白く思えるとか、学ぶことへの意欲を感じる発言をよく聞く。他の人にも聞いてみる。『子どものころの「学ぶ」は、学ぶことが決められていて、「学ばされる」。学ぶ内容が合っている子はいいけれど、「勉強しなさい」と言われて勉強する子がほとんど。大人になって勉強するのは、自分の学びたいことを学ぶ、学ばなければいけないという意味がわかる、学ぶ必要に迫られるから。」
 学校で学んだことや学ぶという体験そのものは、仕事をしていく上でベースにはなるけれど、社会人になってそれ以上のいろんな力が必要とされることを実感した。そして、自分には足りない!と痛感する。まずは、相手と関係をつくって、ニーズを聞き出すこと、何を求めているかを的確に把握し、課題を解決するために、他の人と協力してチームで知恵を出し合いながら成果を出すということ。自分の伝えたいことが意図通りに伝わらなかったり、チームのメンバーと意見が合わずに頭を抱えることもある。目上の方と話していて、視野の広さや思考の深さに圧倒されることもある。実践の中でがんばっているからこそ、必要だと感じることやもっと学んでみたいと思うことが出てくる。
 自分にとっての必要性や必然性が感じられると、学びへの意欲はぐんと高まる。そして学ぶことは、いつからでも遅くない!社会に出てからの学びは、実践の中で感じたリアルな問題意識と試行錯誤した体験と、これまでに進化してきた理論を掛け合わせることができて、とても刺激的な学びになる。
 「もっといろいろ学びたいと思います。」若手社員と話していて、どんどん自分の世界を広げて、成長してほしい、そんな思いを感じながら、自分自身にも学びへの刺激をもらったひとときでした。