春から、冬の出会いへ
今年の春にミニトマトの苗を植えました。枝はどんどん伸び、支柱を立てましたがそれでも足らず、ひさしからひもをぶら下げ、ひもで枝をくくりましたがひさしの高さを超えんばかりでした。でしたがその割には実はあまりならない。仕事先の“家庭菜園の先輩”の先生に聞くと、それは手入れが悪い、の一言。実のなる枝を残し、無駄な枝は切る。そうしないと必要な養分が実に集まらない、それに肥料も・・・、などと講釈が続きました。
それでも夏場になれば多少の実はつき、赤くなったものをもいで食べればなかなか甘い。去年ほどではないけれど、今年もそこそこ収穫がありました。収穫があるとうれしい。で、今11月。そろそろ根を抜いて冬野菜にしようか、と思っているのにどうしたものか実がたくさんなっている、ただし青い。こいつらが赤くなるのを待って、それからキャベツでも、と思っているのに、青いのが全然赤くならない。少し赤くなってきたかな、と見てみると、なにやら虫が食ったのか穴が開いている。この寒さのせいか、上のほうから葉っぱが枯れだした。どうにも見極めが必要な時期に来ているようです(むしろ見極めが遅い)。たくさん食べることはなかったとしても、こうして十分楽しませてもらったので、それはありがたく納めることにして思い立ったのは別のこと。
プールに泳ぎに行きます。そこの駐車場には秋になるとザクロが実をつける。以前書いたこともありますが、昔家にザクロがあったせいか、ザクロへの思いがなぜか強い。実は一週間ほど前に実がはじけているのを見つけ、これはスタッフの人にいってもらっていこうと思ったのだけれど、なにをためらったのかその時はカウンターに戻ってスタッフに言うのをめんどくさがってしまった。その一週間後、例の台風のせいなのか、実はあえなく落ちた。今割れて食べごろなのは3メートルくらいの高さのところにある。届かない。
ものごとにはタイミングというものがあります。あるいは縁といってもいいかもしれません。あえなくザクロはあきらめましたが、実はもう一つのアイデアがあったのでした。
かりん。その駐車場にはこの時期、かりんもなっているのでした。あのかりんをいつかは何とかしたい、と思っていたので今がタイミングと思い、スタッフにいいました。「あのちょっと頼みたいんだけど、かりんがなってますよね。あれもらっていってもいいかな」。もう常連になっているからなのからなのか、二つ返事でOK。そこで4ついただきました。
ずっと梅酒をつくっていなかったために放ったらかしになっている広口ビンを洗います。お湯を沸かし、熱湯で消毒。後は自然乾燥。かりんはお湯で洗って2~3日おいたほうが密が出やすいそうなので、これを今からしましょう。後は氷砂糖とホワイトリカーを買いに行かないといけません。
ミニトマトは日一日と生長し、気づかないうちに実がなり、それを食するという喜びがあります。果実酒は生長はないけれど、熟成するという変化がある。
出会いの時季と縁。それは図らずして訪れ、仕組まれ、だからこそ変化できる。そういうように開かれているようにしていることをマインドフルネス、といってもいいんでしょうか。