一期一会
4月1日。
新しい年度に改まり、出会いの月を迎えました。
一期一会は、なぜ「いっきいちかい」と読まないのか、以前から不思議に思っていました。
調べてみます。
「一期」は「人が生まれてから死ぬまで」、「一会」は「法要などでひとつの集まりや会合」とありました。
そうしてみると、「一期」の「一」は生まれたことを、「一期」の「期」は死ぬことを表しているといえます。だから、死ぬときは「最期」と書いて「さいご」と読ませるのでしょう。「会」のほうは、たとえば潅仏会とか放生会など仏教の用語では「え」と読ませます。仏教の行事に人が集散するときに使われるようです。これが茶道の世界に使われ、「茶会はその機会を一生に一度のものとして、主客ともに誠意を尽くすよう」という心得になりました。
人が生まれてから死ぬまでに何回くらいの出会いがあるのでしょう。そして、その出会いに誠実であっただろうか。
東日本大震災が起きて3週間が経ちました。多くの街が瞬時に瓦礫の山と化し、多くの尊い命が失われました。
今、わたしにできること。
わずかばかりの寄付をしました。
今からわたしのすること。
生から死までの経過のなかで誠であること。
自分を偽らず、人を偽りで見ず。