Stay hungry. Stay foolish.
以前、「YouTubeにあるこのスピーチ、いいよ」と教えてもらって見たときは、確かにいい話だな、と思いました。
それから数年が経ち、別の友人に薦められたのは、同じスピーチでした。それは、アップル社の生みの親であるスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学での卒業式で行ったスピーチです。同じスピーチなのですが、今あらためて聞くと、それはより深く自分に入ってくるのを感じます。
”Stay hungry. Stay foolish.(ハングリーであれ。愚か者であれ。)”
ハングリーということばが使われるとき、それは貧しさや不遇の境地にあっても、あるいはそれをバネにしてかんばる、といったような意味合いが多いように思います。でも、なんだか違和感がありました。
今、それが受け入れやすくなっているのは、おそらく今の自分がそれを求めているからだろうと思います。ハングリーな状態であれば、どんなに粗末な食べ物でもありがたく喰らい、飲める水ならば渇いた喉を潤すために最後の一滴まで搾り取るように飲み干す。ハングリーであるということは、乾いた雑巾がすべてのものを吸い取ろうとする状態なのだ、そう今感じます。そのためには、自分が愚か者であること、愚かであるからこそ気づき、学ぶことができる。
水嶋さんにスティーブ・ジョブズのことばを伝えました。スピーチの翻訳文を読んだ彼は、こんなことばを返してくれました。
「捨てたときに、新しい運命が開ける!」
水嶋さんは愚か者です。相当すてきな愚か者です。