春。白い花
一宮の学校の最後の講座が終了したときに、花束をいただきました。予想もしていなかったので、ちょっとびっくり。黄色や赤など色とりどりの花が並び、それをかすみそうが包みます。
梅は春を告げる花。そして、白い色をもつ花が春のあたたかさを連れてくるような気がします。もくれんもそのひとつ。もくれんのその白は、乳白といったらいいのでしょうか、まったくの白よりもほのかにあたたかさを感じさせます。
そのもくれんに目が留まるようになるともうひとつ目が向くのは、これからそこで商売でも始めるかのように地面の近いところに無数に小さな花をちりばめる白い花、ゆきやなぎです。雪柳というくらいですから、昔の人は去り行く冬の雪を惜しみ、この名をつけたのでしょう。
かすみそうはいつが季節の花かよく知りません。花屋さんにいけば、主役を引き立てる助演者としていつも置いてあります。
弥生3月、別れの季節に贈り、贈られる、その主役があたたかい気持ちになり、それを引き立てるために楚々として自分の役割を全うするところからすると、かすみそうはきっと春を連れてくる花なのだろうと思います。