Reddyさんのグループプロセスコンサルテーション(8)

グループプロセスコンサルタントとリーダーとマネージャーは確かに異なります。グループプロセスコンサルタントはコンテントのディスカッションには口を挟むことはないのです。Reddyさんは、マネージャーがファシリテートする力をもっていたとしても、マネージャーである限り、プロセスコンサルタントとして効果的にふるまうことはできないと語っています。
このことは、私自身、いくつかの企業にメンタリングシステムを導入するためのお手伝いをしていましたが、その中で、メンタリングにおいて、いかにメンタリングの効果的なあり方、そしてメンターとしての行動の仕方を知っていたとしても、メンターがメンティの上司である限り、メンタリングカップルは効果的な活動にならないということを実体験としても十分理解できます。二つの役割の帽子をかぶることが難しいということです。そのことをしっかりと認識しておかなければいけません。
さて、話は戻ります。
ファシリテーターとグループプロセスコンサルタントとの区別はなかなか難しいようです。グループプロセスコンサルタントは、グループのすべてのミーティングに参加し、様々な深さで介入をするという【契約】をしているということです。この【契約】が重要な視点です。この【契約】のもと、グループメンバーの行動についてフィードバックを与えたり、メンバーがプロセスの諸問題に直面することができるように支援することです。
ファシリテーターは、1回限りのミーティングに出たり、マネージャーにカウンセリングをしたり、グループメンバーだけでない対象に関わることがあると述べられています。
最終的な識別の視点は、プロセス介入をするかどうかであると語られています。そして、プロセス介入がグループの最終目標到達にとって、効果的(effectively)で効率的(efficiently)であるかが大切になります。ファシリテーターやグループプロセスコンサルタントは、グループの活動に直接働きかけることはないのです。リーダーは直接働きかけることはあったとしても。ファシリテーションやコンサルテーションは先見の明があるはずです。グループプロセスコンサルテーションの視点は、タスクとメインテナンスのプロセススキルを学ぶことができるような働きかけをすることになります。
よって、グループメンバーへの働きかけが方向付け(direction)や指導(leading)は、効率的(efficent)であるが、長期的には効果的(effective)ではないことがあるのです。上記のような直接的な働きかけは、グループメンバーを依存的にしたり、無関心にしたり、また動機づけられないかもしれません。その結果、結果やプロセスに対するオーナーシップ(所有感)を得ることがなくなる可能性があります。
本当のグループプロセスコンサルテーションは、メンバーやグループにエンパワーを起こすとReddyさんは、強調しています。
やっと第一章の紹介が終わりました。
そして、次に、いかにプロセスに介入するかが大きな課題です。第二章に次回から入ります。


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