Reddyさんのグループプロセスコンサルテーション(9)

やっと第一章の紹介が終わったわけですが、第一章のタイトルは「グループプロセスコンサルテーションて何か?」ということで、グループプロセスコンサルテーションの定義から始まり、そこに横たわる考え方、プロセスコンサルテーションの一連の流れ、プロセスコンサルタントの必要性、そして役割の識別が扱われていました。少しでも、私の拙訳をもとに、意訳も意訳ですが、Reddyさんが言いたいことが適切に伝えられているといいのですが・・・
来週、元NTLメンバーのChuck Phillips氏の『グループプロセスコンサルテーション』の講座に参加される方が読者の中に折られるだろうと想像しています。ぜひ、参加された方の体験から、このブログの記事の内容に対して、いろいろ指摘をしていただけると私の理解もさらに深まっていくだろうと思います。よろしくお願いします。
さて第二章は、「キー概念としてのタスクとメインテナンスプロセス」を巡って、第三章は、「グループプロセスコンサルテーションのフェイズⅠのエントリーについて」、第四章が「フェイズⅡのワークプロパーについて」を扱っています。まだまだ時間がかかりそうですが、ぼちぼちブログへの書き込みを進めていきたいと思います。
第二章には、グループの成功や失敗に影響する2つのキープロセスの概念の紹介がされています。グループプロセスコンサルテーションでは、グループが効果的であるということは、前にも書きましたがHackman(1983)が提示している基準を取り上げています。
○組織の基準(標準):organizational standaeds
○メンバーの満足感:satisfaction
○メンバーの好み:predilection
をどれほど満たすかが、グループが効果的であったかどうかの基準にしようということです。
その効果性に影響を与えるプロセスとして、2つの基本的なプロセスに焦点をあてる必要があると語っています。
概念を整理すると、コンテントと2つの基本プロセスということになります。
私はいろいろなところでこれらのことについて書いたり、話したりさせていただいています。
コンテントとは、生産物、成果、討議の要素、実際に提供されたサービスなど、なされた仕事をさします。コンテントとは、扱われる課題、解かれる問題、なされる決定、目標、目的などをさし、“what”といえるでしょう。
プロセスとは、グループがいかにして課題を達成しているか、達成しようとしているかに関わる視点です。手続き、ルール、グループダイナミクス、グループメンバー間の相互作用のスタイルなどを含めた課題や目標へのアプローチであり、“how”といえるでしょう。
Reddyさんは、コンテントを「ワード(歌詩)」で、プロセスは「ミュージック(音楽)」とおもしろい表現を使って説明しようとしています。
そして、プロセスにも2種類のプロセスがあると。
タスクプロセスは、グループがどのように課題を達成しよとしているかに焦点を当てるプロセスです。議題などのセッティング、時間枠の調整、アイデアや意見の創発の仕方、意思決定の仕方、問題解決のステップなどです。
メインテナンスプロセスは、グループの心理的な欲求や対人関係においてどのぐらい満足感を得ているかに関わる視点です。参加感や内包感や、影響関係:能動的・受動的、優勢・劣勢など、特別なメンバーの取り扱い、リスクテーキングをどれほど取ろうとするかなどの、種々のノームの形成など幅広い視点が含まれています。
一機に、大事な視点、コンテントとプロセス、タスクプロセスとメインテナンスプロセスのキー概念をお伝えしました。
次は、グループにとって、これも大切なキー概念になるであろうノーム(規範)の形成と影響を考えることになりそうです。


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