第6回体験学習研究会が開かれました!
2012年12月8日(土)午後1時30分から午後5時頃まで、第6回体験学習研究会(学校教育領域)が開催されました。
今年は、なんと6回も研究会を開催することができました。2月に1回の割で、研究会ができたことになります。
今回の最終回は、教育ファシリテーション専攻の院生M1(修士一年)の3人の企画で、プログラムの実施をしていただきました。実は、教育ファシリテーション専攻の専門科目として「体験学習ファシリテーション応用研究」という科目の受講者です。彼らの一つの実践の場として、トライアルをされました。とても貴重な体験になったことと思います。
内容は、拙書「プロセス・エデュケーション」にて紹介をしている「セルフ・サイエンス」の内容を実習のプログラムとして紹介してくれました。なかなかチャレンジングな企画でした。
ねらいは、「実習を通して、自分の行動の拝見にある感情や思考に気づく」ということを立て、セルフ・サイエンスのパターン同定のフォーマットを用いて、それに書き込み、分かち合いをしながら、ねらいを達成しようという試みでした。
まずは、チェックインから始まり、2人組を作り、話し手と聞き手を決めて、「人とのかかわりでうれしかったこと、うまくいっていること」を話すということをやりました。その後、簡単なふりかえり、どんな体験、行動、思考、感情などを書き記してみる。
次に、「セルフ・サイエンス・シート」(拙書の中では、パターンを同定するためのフォーマット)を用いて,自分のコミュニケーションでうまくいっていないこと、困っていることを書き出す。そして、4人組になって、分かち合い。その後、ふりかえり用紙を用いて、気づき学びの記入と分かち合いをしました。
なかなか高度なプログラムで、参加者の関係詞がとても重要になるだろうと思われます。実習後のフィードバックタイプでも、そのことは指摘を受けていました。今回の研究会の参加者だからこそできたプログラムではないかとの意見でした。
参加した実感としては、自らが実施している「セルフ・サイエンス」だからこそ、興味深く取り組めたということもあったかもしれません。
実習終了後に出された、参加者のフィードバックは、とても的を得たフィードバックでした。一部をご紹介しておきます。
・お互いに話し合った3分感が短かった。
・ずっと悩んでいる問題を出したので、長く考えており、そう簡単に解決することはできないと思いながら実習に参加していたところがある。
・実習のねらいとふりかえり用紙のマッチングが適切だったか?特に、これからに向けて、日常に向けてを書く前に、もう少し、分かち合いで気づいたことなどを書くことができる項目がほしかった。
・母親を対象に実施するプログラムならば、子どもとの関係でうまくいかないことなどの場面を設定して考えてみるとおもしろいかもしれない。
・コミュニケーションがうまくいかない場面を想定したが、今ひとつ、漠然としていたように思う。
・4人の分かち合いで、ひとりが自分のコミュニケーションのありようを話し、他のメンバーが質問をすることで、気づきと学びが豊かにあった。ただ、質問をどれぐらい参加者ができるかと言うことが学びの成果に大きく影響するかもしれない。