Labo Partyの可能性を求めてーAIアプローチによる学びーの研修

AIアプローチは、私としては、数年前にNTLの研修(ワークショップ)で出会い、その後関心をもっていて、昨年度の大学院教育ファシリテーション専攻の集中授業で松瀬理保さんをお呼びして、実施した授業で学ばせていただきました.その後も、やりとりをしたり、フォローアップミーティングを行ったりしています。が、まだまだ学びの途中でもあります。
今年の1月に、KEEP協会の環境事業部で、新年ミーティングをAIアプローチで実施させていただきました.その経験からも、ますますAIアプローチには魅力を感じています。
そして、今回、
2012年8月29日(水)午前11時より、午後5時過ぎまで、6時間ほどの研修、もしくはミーティングをファシリテーターとして実施してきました.全国のラボ教育センターのラボパーティに関わる人たち(管理職)18名の方々が参加者でした.
大まかな流れを、私自身の記録のためにもブログに残しておきます。
午前11時に会場(芸能花伝舎)に集まり、スタートをしました.まず、簡単な自己紹介を終え、AIアプローチの紹介を30分ほどさせていただきました.
人や集団、組織がどのような意識をもつかで行動やアウトプットが変わってくるという話から始まり、AIアプローチとは何かのお話、そして、その誕生、ギャップアプローチとポジティブアプローチの違い、簡単に4Dサイクルの話をして、今日一日のスケジュール(予定)お伝えして、11時35分ぐらいになったでしょうか?
その後、まずDISCOVERYのステージで、ハイポイントインタビューの説明をして、トランプを使って偶然に出会ったペアを作り、11時40分から午後1時30分まで、そのペアで昼食もとり、インタビューもゆったりとしてきていただくことにしました.
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午後1時30分頃には、参加者のみなさん、顔は晴れやかな感じで、ホットな気持ちをもたれているように見えましたが、三々五々集まられました。9ペアのうち、一組少し遅くなり、午後1時40分にプログラムは再開しました.3つのペアが集まり、6人組を作り、お互いにパートナーを紹介する形で、ハイポイントインタビューの体験のわかちあいをしました。とってもにこやかな感じで、それぞれの紹介が進みました.その話し合いは、35分ぐらいかかったでしょうか?詳しい記録は、実は、今回私を御呼びいただいた研修の担当の方(教育ファシリテーション修了生)がとられていましたので、きっとどこかでもっと詳しい報告がされるかもしれません。
わかちあい後、全体でのシェアということで、インタビューをさせていただきました。たくさんの参加者の方から、実に様々な気づきや発見をお聴きすることができました。そして、最後に、全体の中で、あるメンバーのハイポイントな体験を紹介していただきました.そのストーリーは、とても心温まる、また子どもの学びを支えるスタッフのあたたかい視線や関わり、また子どもと保護者の方と3人でのかかわりの大切さを感じさせてくれるお話でした.時間はすでに、午後2時30分ぐらいになっていました。
その後、休憩を挟まず、ポジティブ・コアの探求に入りました.KEEP協会でのミーティングでも実施しましたが、模造紙に木の絵を描いておき、その木の根元に、付箋にポジティブ・コアを書き、少し整理する形で貼り出し、発表をしていただきました。3つのグループのポジティブ・コアが発表されましたが、それぞれ大切なこと、またそれらの中で共通のポジティブ・コアなども感じることができたのではないでしょうか。
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15時から10分ほど休憩をとり、DREAMのステージに入りました.ポジティブ・コアを最大限に発揮し実現した将来、ハイポイント・インタビューで最後に語り合った想像を超えた将来の姿などを語り合いながら、未来の姿を模造紙の上に表現してもらいました.10分ほど話し合った後に、40分ほど時間をとり、午後4時頃から将来を紹介し合うことにしました.実際には、全体に早くできたので、午後4時少し前から発表をしていただきました。そして、それぞれの発表を聴いて、共通しているテーマを拾いだす時間をとり、その共通のテーマとして、5つのことが報告されました。もう、この時には、午後4時15分。残された時間は45分ということで、5分ほどの短い休憩をとり、次のステージへ。
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午後4時20分に、共通のテーマに向かって、今私たち(参加者)が、誇りに思う行動(今やっていること)と申し訳ないと思う行動(やれていない行動)を、個人でリストアップして、そして、グループでわかちあいながら、DREAM実現に向けて自分たちの行動でやってみたいことを、さらに書き出していただくことにしました。もう少し時間があれば、ここにいるメンバーでどんなことに取り組みたいかを吟味することができればよかったなと思っています。参加者の中には、やれていない行動、課題のところに焦点があたり、結局ここで課題をあげて、これまでではないかといった気持ちをもたれた方もいました。きっと、私の進め方の問題だろうと思います。まだまだ学びを深めていかなければと、学びへの意欲を強く感じさせていただけました。
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最後に、大きな輪になって、18人の参加者と社長さんもご一緒してくださっていましたので、今日の一日の研修の体験と私の課題を伝え合って、一日のプログラムを終えることになりました。いずれの方々も、Laboを発展させていたという強い思いを持ちながらの参加であることは強く感じることができました。そして、今回のこのAIアプローチへの関心は強くもっていただき、翌日(本日、8月30日)開催の会議でも生かしたいという声を聴かせてくださったことはとても私もAIアプローチを今後の実践に向けて励みになりました。
参加してくださった一人ひとりにとっても、それぞれのなりにインパクトのなる学びになったものと思います。ハイポイント・インタビューで自分のことをこんなに語ることができた体験そのものであったり、未来を語ることお互いの方向性を確認することができたことであったり、仲間となんとなく同じかなと思っていたことが言葉で共有できたことであったり、自分のやること・やりたいことが見つかったことであったり、このままこれまでと同じようにとどまっているのではなくあきらめず進もうという意思であったり、と。全員が輪の中で語っていただいたこと、一つ一つ実現されることを強く願っています。
その後、今回の研修の声かけをしてくださったスタッフの方など数名の方と夕食を誘っていただき、おいしいお料理とお酒をいただきながら、とても楽しいひとときを過ごさせていただきました.
これまでのAIアプローチの実践の中から、私自身のこれからの課題(もっと深く知りたいこと&そのことを探求できる方法も習得したいと思うこと)がいくつかあります。
☆ポジティブ・コアの探求をどのようにするか?もっと根本的には、私自身がポジティブ・コアをもう少し深く理解する必要があること。そして、それを模造にただ描くだけでなく、参加者でもっと探求する時間を創り出すことがあるかもしれない。ここのエネルギーが強く高まらないと、次のステージのDREAMがさらにすてきな夢に展開しずらいかもしれないなどと考えています。ポジティブ・コアのマッピングをじっくりメンバーがするとか、もしくはポジティブ・コアを探求し表現をもってクリエイティブなものにするなど、まだまだ工夫がありそうです。
☆DREAMのステージでの、時間配分もなかなか難しいところがあります。あるところで、模造紙に未来を描いてもらう際に、すぐに活動に入り、話し合いがあまりされなかったので、今回は10分ほど話し合いの時間をとりました。このことは、未来を想像・創造するために、とても有効であったと感じています。制作の時間は、今回40分とりましたが、話し合いの時間も含めて40分でよかったかもしれません。このことは、松瀬さんとご一緒させていただいた時も、比較的短い時間お中で時間のプレッシャーを感じながらやりきることの大切さも話されていたように思います。
☆DESIGNのステージも、もう少しゆっくり時間をとることは大切なのでしょう。今回は、とにかく、一日の中で、できる限り、多くのステージを体験していただこうということで、豊富なプログラムになりました。夢・未来をしっかり味わいそちらに向かう気持ちを強く持ち、そしてプラウド&ソーリーを実施して、何をするかということをじっくりと考えることができるとよかったかもしれません。ただ、今回のように管理職の方々だけ集まった時に、なにを持ち帰るかといったことも、どこか焦点づけることも必要であろうと思います。ホールシステムとして、組織のすべての人びとが集まってのAIアプローチと、管理職の人びとの集まりにおけるAIアプローチと、私自身がさらに探究心旺盛にそれぞれのニーズを理解しながら、展開する力を身につけなければいけないのだろうと思います。
☆それと、大きな要素は、やっぱり時間が必要だろうと考えます。それぞれの体験が熟す時間と言ってもいいかもしれません。参加者の方も、話されていました.一つ一つのステージを着実に実感する時間であったり、場合によっては、ハイポイント・インタビューはとてもインンパクとのある体験ができる時ではありますが、後どこか一つのステージをじっくり味わう時間が必要であったりするかもしれません.
できれば、今回チャンスをいただいたLabp Partyの拠点ごとに、組織をあげて(非常勤職員から管理の職員、チューターなども含めて)AIアプローチを実施しようという高まりが起こったなら、ぜひお手伝いをしたいものです。ホールシステムの中で、どのように未来を描き、一人ひとりがそこに向かう行動が起こせるのか?そして、組織が生き生きし、子どもたちがさらに生き生きする社会が生まれる.こんなポジティブ・チェンジのお手伝いができたなら最高です。