向き合う

プロサッカー選手の長谷部誠が書いた「心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣」を読み始めた。サッカーに限らず、スポーツ選手の競技を見ていると、本番で成果を出せるかその場その場の真剣勝負。成果を出すために、毎日毎日練習を積んでいる選手が、今一つ調子が出ない姿や失敗したりする姿を見
ると、こちらも本当に悔しい、惜しい気持ちになる。
長谷部さんのキーワードは「心」。心を整えることを意識されている。車のエンジンのように、ピアノで言うところの「弦」のように、テニスで言うところの「ガット」のように、調整する、調律する、そんな感覚を心に対して持っていると書かれているのが印象的でした。
心がざわざわして落ち着かないとき、なぜ自分がこんなに落ち着かないのかと目を向けることがある。一つ、二つ、その理由が整理できて、波立っていた心が少し静かになる。そんな状態と、心を整えるという言葉が、私の中で結びついていました。
そしてこの本のすべてからにじみ出ている、長谷部さんが自分を見つめながら、サッカーに取り組んでいる姿勢。物事に真摯に向き合うとはこういうことなんだなと思いました。向き合うものが何であれ、他人事にしていないだろうか。自分に問いかけながら読み進めています。
岸田美穂