長距離バス

 名古屋から長距離バスを乗るとすると、おそらく熊本行きが一番遠いのではないか、と思います。このバスに乗ると、名古屋を夜出て、翌日の朝に熊本に着きます。他の長距離バスも車中一泊で翌朝に現地着というパタンのようです。
 ブラジルは日本の23倍の国土を有しています。交通機関は、意外と鉄道は発達しておらず、飛行機かバスです。飛行機は高いので、庶民はバスを使います。
 今はどうかわかりませんが、私がブラジルに住んでいた当時のブラジルのバス移動は、日本のそれとは大きく違っていました。
 日本の長距離バスはせいぜい車中一泊ですが、ブラジルだと2~3泊するものがある。
 日本のバスよりブラジルのバスのほうが快適。値段は高いが、ほとんど真横になって寝られるタイプのものもある。
 ブラジルのバスは時間が正確。
 ブラジルの長距離バスはにぎわしい。
 友人がサンパウロからサルバドールへバスで移動したときのことです。
 乗客A「おまえ、どこまで行くんだ?」
 友人 「サルバドール」
 乗客A「サルバドールのどこのホテルに泊まるんだ?」
 友人 「〇〇〇ホテル。でも、どこにあるかわからない」
 すると、Aさんはバス中に声を発します。「〇〇〇ホテルがどこにあるか知ってるヤツいるか?」
 乗客B「おれ、知ってるよ。でも、あそこはやめたほうがいい」
 乗客A「じゃあ、どこがいいんだ?」
 ここからバスの乗客全員が、あそこがいい、ここがいいとの大討論会。結局コンセンサスが成立して、△△△ホテルに決まり、友人には簡単な地図が渡されます。
 サルバドールのバスターミナルで“仲間”と別れ、友人はホテルを探しに行きます。
 夕闇迫るなか、やっとのことでたどり着いたそのホテルは、つぶれていたんだそうな。どんど晴れ。