ゴール

 けっこう人見知りです。初めて出会った人はなおさらですが、まあまあ知っている人でもどうしたらいいか困ってしまいます。この人はどういう人なんだろう、なにを考えていいるのかな、なにを話そう、相手の人はどう感じているんだろう、…。氷のような空気を勝手につくってしまいます。
 ラグビーで得点を取るには、相手陣地のゴールにボールを置くトライのほか、トライをした後に与えられるコンバージョン、ペナルティキック、ドロップキックがあり、これらをゴールと呼びます。キッカーはだいたい決まった人が蹴り、その人が蹴ったボールがH型のゴールポストのバーの上を通過すれば得点となります。
 昨日観たテレビに三洋電機ラグビー部のキッカーの人が出ていました。彼の成功率は70パーセント以上。ジャパンラグビートップリーグでベストキッカーのタイトルをとりました。
 キックをするとき、彼はゴールポストの枠を見ない、といいます。では、どうするか。彼の場合、ゴールポストの両ポールが立っているその間の先に見えるものを狙って蹴るのだそうです。そうして蹴ると結果はゴールになる。
 自分がもっている枠組みや思い込みをあまりに意識したり、しばられたりすると、そこにとらわれる。それを超えたところに見えるものを観る、それが結果になっていく。
そんなことを教わった気がします。