プロセス・エデュケーションが必要な訳(05)

ダニエル・ピンク氏著の「ハイ・コンセプト『新しいこと』を考え出す人の時代」の中でコンピューターにできなくて人間だからもつ力が大切になるといっています。
ピンク氏によると、6つの感性(センス)がこれからの時代必要であると述べています。
1) 機能よりも、デザインをする力
2) 議論よりも、物語ができる力
3) 個よりも、全体のシンフォニー(調和)がはかれる力
4) 論理でなく、共感する力
5) まじめだけでなく、遊び心があること
6) 物よりも、生きがいを感じる力
これらの6つの力が、新しい時代に新しいことを生み出すために必要な力として、焦点づけられています。まさに、これらの力は、人と人との関わりの中で、自らの内省力と他者からのフィードバックの力を借りながら、自分自身を育てていくことになるのだろうと思います。
自らが体験の中に身を投げ込み、その中で起こっていることを感じたり、見たりしながら、物語力、調和力、共感力、遊び心が育つのではないかと考えられます。また、そうしたことを通して、生きがいを感じ見いだすことができるようになっていくのでしょう。
最初のデザイン力に関しては、私は、あらゆる場面で、このデザイン力は問われてくると思います。教育現場において、教育者が学習者にとって、気持ちよく学べる環境作りは大切でしょう。もちろん、ファシリテーターにとって、その場が参加者にとって心地よく、そしてそこに集った人々のゴール(目標)が達成できるように促すことが、ファシリテーション力であり、デザイン力であると考えられます。
以上のようなことは、プロセス・エデュケーションの実践を通して、育てていくことが可能になると考えています。
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