対話型組織開発を知る

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Tグループと組織開発(OD)について

TグループのTとは、トレーニング(Training)のTの頭文字をとっています。
1946年K.Lewinとその仲間(LippittやBradfordたち)たちの民主的なリーダー養成や態度変容をめざしたワークショップの中から誕生したのです。
グループメンバーは10名ほどの参加者とトレーナー(最近はファシリテーターと呼ばれる)2名とで構成され、そこで起こるグループプロセスを素材に学びます。
5泊6日ほどの宿泊型の研修です。1セッション70~90分ほどで、13~15セッションを過ごし、5日目ごろの後半はセッションのふりかえりを通して学びます。
研修の終わり頃には、現場(日常生活)に向けての私の課題を明確にする時間をもちます。
このように小グループ体験を通して、グループや組織の再組織化に向けての働きかけやメンバーとの関係づくりのためのフィードバックについて学びます。
グループの中でのダイナミックスを理解したり、その中でのメンバーの一人ひとりのありようや影響力(リーダーシップ)に気づき学ぶための学びの場として誕生しました。
この学びは、1947年にNTLによりHuman Interation Laboratoryとして今日まで開発・発展してきたのです。

民主的な風土づくりをめざした組織開発の担い手である人材にとって、学習者の一人ひとりを大切にする教育やカウンセリングを実施する人にとって、Tグループの場での学びは欠かせない体験になると思います。

ただ、日本に入ってきて、高度成長期には、その学びのインパクトの強さにより、人を操るトレーニングと化してしまった過去もあります。
オイルショックから始まる日本経済への打撃なども影響し、この手間暇かかるTグループが衰退してきているのです。

一方、現在は、LewinやLippittらに源をもつ、ワールドカフェやOSTなどホールシステムアプローチのテクニカルな方法論が普及してきています。
参加者の一人ひとりのありように丁寧にかかわることができるファシリテーター養成には、このTグループは欠かせない学びの間場になると思います。

昨年のODNetJapanによる国際大会において、E.Shein氏からのメッセージにおいてもTグループが語られ、D.Whitneyさんからは、AIアプローチによる組織開発におけるコンサルタントのありようについてたくさんの示唆が話されました。
たとえば、
◎一人ひとりのメンバーの信頼=自分の命の専門家として
◎明確な目的=肯定的・未来志向的フォーカス
◎関係の中で、私、グループを実感する
◎計画的行動と即興的行動のバランス
   ※場を観る→動く→場を観る
◎共に学ぶ、共に発見する場=集合的知恵
が強調されました。これらの学びは、Tグループの場で得るチャンスがあるのです。

そのような中、JIEL(日本体験学習研究所)では、5泊6日のていねいにプロセスと向き合いながら、一人ひとりのありようを学ぶTグループを開催することにしました。
(ブログ「プロセス・エデュケーション」http://jiel.sblo.jp/article/109743855.htmlより抜粋:文責:津村俊充)


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