対話型組織開発を知る

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OSTのはじまりの一つ出来事

ハリソン・オーエン著(株式会社ヒューマンバリュー訳)の「オープン・スペース・テクノロジー」のはじめにOSTの活動の一端が書かれています。
 1992年4月21日、コロラド州デンバーにて、先住民の土地と公有地をまたいで建設される予定の高速道路の費用15億ドルの割り当てをめぐっての話し合いでオープンスペースが使われたとのことです。アメリカ先住民1/3、連邦政府関係者1/3、州と地元の行政関係者1/3の合計225人が集まってのミーティングだったようです。
 広い部屋に大きな2つの円が描くようにセットされ、壁には何もない状態からスタートして、個人的に関心のある問題を新聞紙4分の1ぐらいの大きさの紙に記入して、壁に貼っていったようです。30分もしないうちに、貼り出され、それぞれ関心のあるテーマに集まり話し合いがなされたとのことです。これが「オープン・スペース・テクノロジー(OST)」なのです。
 さまざまなセッショングループは36時間以内に約150ページにわたるレポートを作成したそうです。3日目の朝の出発の時には、できたての最終レポートのコピーが用意されていたとのことです。クロージング・セッションでは、アメリカ先住民の一人が、今までこれほど自分の意見を聴いてもらい、自分自身が討論の重要な一部分になったと感じたことはないと語ったそうです。
 これほど、パワフルな「オープン・スペース・テクノロジー」は、対話を通して集まった関係を変え、組織やコミュニティを変革していく重要なツールと考えるよりは、そこにあるメカニズムや原理を探求していくことが大切であると考えています。
 これから読者のみなさんとともに、その探求の旅に出たいと考えています。(文責:津村俊充)


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