所長ブログ

2013年6月17日|

日本ファシリテーション協会中部支部 6月定例会 たまには勉強!『チームファシリテーション』

日本ファシリテーション協会中部支部 6月定例会 たまには勉強!『チームファシリテーション』
担当 南山大学人文学部心理人間学科 津村 俊充
2013年6月15日(土)午後1時より、名古屋港湾会館にて、標題のセミナーを担当いたしました。FAJ中部の多くの方、また遠くからの参加者、また、津村のゼミ(ファシリテーション研究ゼミ)の学部生も多数参加して下さって、総勢70名ほどの参加者で会場は一杯になりました。
まず、FAJ中部の副支部長の鳥羽さんからご挨拶、そして企画担当の小椋さんからご挨拶、そして、ゼミ生達を巻き込んで、暖かい気持ちになれるスタートになりました。
13:30
津村にバトンタッチして、次のような内容で進めさせてもらいました。
まずは、企画担当の方々の思い(下記のこと)を伝えました。
【学生】 実践舞台の空気感に触れる
学んできた知識を実際に試す場をもつとともに、ファシリテーションの実践者である社会人との交流の中で、将来自らが携わる現場で必要となってくるスキル/マインドのイメージを今から獲得しておく
【社会人】 学問で知識を、そして学生との交流でマインドをリフレッシュ
大学での最新講義を受講するとともに、現役大学生との共同作業の中で、ファシリテーターとしての自分のスキルを再確認し、マインドをリフレッシュする
【社会】 ファシリテーションは未来を創る
中部地区で縁ある南山大学ファシリテーション津村ゼミとFAJ中部支部とのコラボレーションを継続的に発展させていきたい→人と人とが響き合う未来に向けて、新たな関係性を創り出す
続いて、津村からの挨拶と今日のねらいを紹介しました。
ねらい
・さまざまな人と出会う
 →人とかかわることは楽しい!!
・ひとり一人自分の生き方を考え、これからの自分の生き方のDirectionを見つける
 →生きる目標のヒントを得た!!
・コンセンサス(グループによる合意形成)を通して、グループの中での自分(メンバーとして、ファシリテータとして)の働きを探る
 →かかわり(グループ)の中で自分を育てよう!!
プログラムは下記のようなホップ・ステップ・ジャンプを目指しましたが、時間が厳しかったです。
1.<ホップ>ねらい&期待の共有化とプロセスの理解
・実習『パートナーを見つけ、今日のねらい&期待のわかちあい』
 →簡単なふりかえり(あなたはどんな体験をしましたか?)をしました。
 →そして下記のミニレクチャー
・小講義『コンテントとプロセス』(個人レベルのプロセス)
 →個人レベルのプロセス(行動・思考・感情)の話
   ※「プロセス・エデュケーション」のP.9-12あたり
 →その個人のレベルのプロセスはファシリテーターのありよう(E.シャインのORJI)に関連していること
   ※「プロセス・エデュケーション」のP.36-38あたり
・グルーピング(基本的には6人グループ)
2.<ステップ>グループプロセスに気づく
・実習『なぞのマラソンランナー』
   ※「プロセス・エデュケーション」のP.131-133の教材を使って
・小講義『グループプロセス』
 →グループプロセスのお話をグループの機能からしました
   ※「プロセス・エデュケーション」P.13-18あたり
・小講義『プロセスに働きかけるファシリテーション』P.28-29,P.31-32あたり
3.<ジャンプ>コンセンサスによるグループワーク
  ・コンセンサス実習『これからの時代を生きるために』
   ※「プロセス・エデュケーション」P.169-172の教材の発展系を使いました
  (1)導入
  (2)個人決定
(3)コンセンサスの留意点の説明
(4)グループ討議
(5)結果の報告
  (6)ふりかえり用紙記入
(7)わかちあい
(8)ファシリテーターへのフィードバック(個人記入&わかちあい)
4.インタビューとコメント
 時間的には、厳しかったのものの、ファシリテーター体験をされた方、またそのメンバーがともにファシリテーターの働きを吟味するふりかえりをしていただき、学びが深いものになっていったのではないかと思います。
 いくつかのインタビューからのメッセージも私にも刺激的なものでした。
17:25
 
 ご参加いただいたみなさま どうもありがとうございました!!
 
参考図書:「プロセス・エデュケーション 学びを支援するファシリテーションの理論と実際」
津村俊充 2012 金子書房


2013年4月21日|

これからどんなふうに生きていくの・・・

還暦も一昨年迎え、これからどんなふうに生きていくのか?いろいろな出来事を日常の中で体験しながら考えることが多くなっています。
その第一は、いつ今の仕事に区切りをつけるか?今年で、35年を向かえます。思いがけず、南山短期大学人間関係科に着任してから、35年です。Tグループという学びと生き方に出会い、その体験をベースに「ラボラトリー方式の体験学習」にどっぷりつかることになりました。それは、すべて南短 人関 の環境があったからです。
その発展は、おかげさまで、21年経って2000年4月に訪れた南山大学文学部教育学科とのコラボレーション改組です。そこで誕生した人文学部心理人間学科での生活も今年で14年。来年15年の節目を迎えます。
私としても、この節目で一度区切りを付けようと考えています。ただ、この決断がもたらす結果はわかりません。
そんな中、本日BS日テレでヘミングウェイの特集をしていました。渡辺杏がヘミングウェイが愛したキューバを訪れるという演出の中、ヘミングウェイの一生を追うドキュメンタリーでした。彼の自らの強い意志に従う生き様には感動すら覚えます。
米国で誕生し、米国の自由さの中で、そこにはない、もしくはその裏にある暗闇の中に真っ向から向かう生き様、いやあ・・刺激的でした。すでに、自分の人生も、彼が人生を終えた年に到達しています。
これからの人生、自分のために、それはただ自分ひとりではなく、ひとり一人が大切にされる社会を創り出すためにやっぱり歩み出そうという意思決定を後ろ押ししてくれる番組でした。
彼ほど、かっこよくは生きられないけれども・・・


2013年1月19日|

ラボラトリー体験学習を用いた参加型研修デザインのためのフロー図

2013年1月17日18日と、東京都清瀬市にある日本看護協会主催の「施設内教育ブラッシュアップセミナー〜参加型研修を極める〜」を担当してきました.アシスタントとして、JIEL(日本体験学習研究所)研究員の杉山郁子さんと、南山大学教育ファシリテーション専攻M2の古田典子さんに同行していただきました.
参加者は、57名。5人か6人の、10グループ。
プログラムの流れは、参加者のねらいの明確化と共有化のプログラムから始まり、参加者自身で「研修プログラム設計で大切なことは何か」を考えていただくことを行いました.
午後には、「コンテントとプロセス」「体験学習の循環過程」などの基本的なお話をしてから、ラボラトリー体験学習の一つの実習、問題解決実習「ナースをさがせ」を実施しました。
午後の後半は、各グループで、「研修企画立案」を行っていただきました。
翌日の午前、1時間ほど準備の時間をとり、その後2つの部屋に分かれて、5グループずつ、計画立案した研修プログラムを発表していただきました。
なかなか興味深い研修プログラムがプレゼンテーションされました.
二日目の午後は、津村から研修のデザインに関して少しコメントをさせていただき、発表後のフィードバックをもとに、研修プログラムの修正を行いました
その際の、津村のコメント時に作成した手作りの研修デザインを考えるためのフロー図を紹介させていただきます。
特に、デザイン時に、留意するとよいことを、箇条書きですが、記してみます。
下に、その手書きフロー図を掲載します。
DSC00993.JPG
留意点
①「エントリー」と「リ・エントリー」を意識した研修プログラムが含まれること
 「エントリー」とは、日常生活から、研修(ラボラトリー)の場に身をおくことができるようにすること。
  →ねらいの明確化や共有化、また参加者相互に知り合う場を作ることなどを通して研修への参加の準備ができるようになることです。
 「リ・エントリー」とは、逆に、研修(ラボラトリー)から日常の現場にもどる準備をすることです。
  →研修での気づきや学びを整理したり、日常生活での現場で生かしてみたいことなどを明確にして研修の場を出て行くことです。
②ねらいの擦り合わせをすること
 教育スタッフ(ファシリテーター)があらかじめ準備しているねらいと参加者のねらいとをすりあわせて、ともにこの研修の場で何を学ぼうとする場かを明確にする時をもつことです。
③グループを作る時にその時の意図を明確にすること
 参加者は、同質か異質か?知り合いか未知か?などを配慮したり、研修の中でグループを固定するのか自由に変更するのか?などの配慮は、研修のねらいと関連づけて検討しておく必要があります。グループのメンバーを固定することによって、グループの発達・成長の視点も学びに組み入れていくことができます。
④チェックインをすること
 グループ活動が始まる前には、できる限りチェックインの機会をもつようにするとよいでしょう。ともすれば、すぐに課題(コンテント)に走り出しますが、お互いの関係が少しでも生まれていることは、後の仕事に対しても、また実習実施後のふりかえりの時にも効果的に働くでしょう。
⑤実習の種類の吟味
 個人でもグループでも、どのような内容の体験学習(実習)を行うのか?参加者にとって、容易すぎないか?難しすぎないか?いずれにしても、参加者にとって、直面する体験に対して、抵抗感が生まれる可能性があります。その抵抗感を、適切にセットする必要があります。優しすぎず、難しすぎずです。
 ほどよい課題を乗り越えることは、参加者にとっても達成感をもったり、できなくとも、ふりかえりを行うことで、自分たちの課題として受け入れることが容易になるでしょう。
⑥ふりかえりの時間をしっかりとること
 実習体験などをした後には、できるかぎり丁寧なふりかえりの時間をとりましょう。ふりかえりとは、体験学習の循環過程でいいますと、《指摘》→《分析》→《仮説化》のステップのすべてにわたるワークです。そのためには、ファシリテーターからのといかけが大切になります。その問いかけに変わるものとして、ふりかえり用紙が使われているのです。こうした問いかけ(ふりかえり用紙の項目)が研修のねらいと一貫しているかどうかのチェックが必要です。
 特に、参加者の気づきや他の参加者からフィードバックの授受をする際には、「いまここ」でのデータをもとにすることに注意をする必要があります。お互い知り合いの参加者同士の場合には、これまでの見方や偏見が作用する可能性がありますから注意をする必要があります。
⑦講義の順序と内容について配慮すること
 講義をしようとすると、どうしても教育スタッフ(ファシリテーター)が前もって伝えたいことを一方的に伝えてしまうことが起こります。順序は、体験後にたとえ講義をしたとしても、参加者にとっては、とって付けたような感じを覚える可能性があります。参加者に新しい概念や用語を伝えたいならば、または新しく身に付けて☆スキルなどの場合には、あらかじめ先に講義を入れる方が効果的かもしれません。
 体験後(ふりかえり後)の講義(ミニレクチャー)をする場合には、できる限り、参加者の体験後(ふりかえり後)に気づき学んだことをインタビューなどを通して、語ってもらいながら、その気づきや学びに関連付けながら話ができると参加者にはきっと納得間が生まれるでしょう。そのためにも、ファシリテーターははばひろい知識や経験を備えていく必要があります。
 講義やコメントでは、気づきや体験を引き出したり、広げたり、深めたり、また参加者相互の気づきや学びをつなげたりする働きになることが大切です。
⑧日常生活での学びを試みるフォローアップの場づくり
 研修で気づき学んだことを試みようとする日常生活(現場)において、やはりその取り組みをサポート(支援)してくれるかかわりが必要になります.それは、同僚であったり、上司であったりします。適切なフィードバックをしてもらうためにも、参加者がどのように成長したいと考えているか、ゴール(目標)を周りの人たちにも理科いてもらっておくことが大切です。単に周囲の人にフィードバック(評価)をしてもらうという機会だけでなく、目標を理解してもらう機会が大切だと思います。
以上、長くなりましたが、昨日の二日間の研修を通して、描いたフロー図の説明をさせていただきました。
何か、読者のみなさんに参考になれば、幸いです。


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